誰よりも、君が好き
でも、言わなきゃ。
決めたもん、自分で決めたんだもん…!!
学校が近くなるにつれ、鬱になりそうで怖いくらいにシュミレーションを何度も呟く。
回りにいる同じ学校のこにチラチラ見られているのは気にしちゃいけない。
そして、校門のすぐ傍に来たときだった。
ドンッ
下を向いているいていたから、前を歩いていた人に気づかずにぶつかってしまった。
「あっ、すいませ……!」
謝ろうと顔を上げたとき
…私は声を失ってしまった。
「…っ、匠くん…」
名前を呼んでハッとする。
…そうだ、もう匠くんって呼んだらいけない。
けれど、匠くんは私の声が聞こえなかったように…
…ううん、もはや私の存在に気づかなかったみたいに
立ち止まって動けなくなった私をスルーして前をどんどん歩いていってしまった。