誰よりも、君が好き
って、違う違う!
今は、どうしても、あかりのことに集中しなきゃだめー!!!
邪念を追い払うように、私は大きく息を吐いた。
+ + + +
「どうしよう緊張するああああああ」
とてつもない小声で呟く。
教室の前まできて、およそ五分。
私は未だに扉を開くことができずにいた。
私の横を通っていくクラスメイトも、なぜ中に入らないのかは明らかにいつもと違う私のオーラを感じとり、聞かないでいてくれている。
…落ち着こう。
深呼吸…
すってー、はいてー
すってー、はいてー