真っ赤なお伽話
「…わかりましたよ…」
「君が物分りがよくてよかったよぉ。」
決して物分りが言い訳ではなくて、あなたの右手が左の腰にある日本刀の柄に添えられたからです。
もう一度アイスコーヒーを飲むことにより心臓の鼓動を落ち着かせる。ての平では、アイスコーヒーの水滴と僕の汗が混ざっている。それほどまでに威圧感が違うのだ。
「楠野君。この街に住んでいる以上…というか、日本という国に戸籍を置いていて、かつ日本語をある程度扱える以上、件の殺人鬼については当然知っていると思うんだが…」
「あの…」
「いやぁ、怖いよねホント。世の中何があるか分かったもんじゃない。」
「すいません…」
「しかも、10人だよ!?10人!!プロでもこんな短い期間に襲わないよ!そう思わないかい、楠野君!」
意を決して僕の思考を言語変換(エンコード)してみる。
「殺人鬼って何ですか?」
源内さんの瞳が大きく開かれる。その目はまるで原始人を見るかのようであった。僕は左内胸ポケットから煙草(セブンスターメンソール)と100円ライターを取り出し、火を点けた。吹き上げたきのこ雲は換気扇周りで散り散りとなる。
「君が物分りがよくてよかったよぉ。」
決して物分りが言い訳ではなくて、あなたの右手が左の腰にある日本刀の柄に添えられたからです。
もう一度アイスコーヒーを飲むことにより心臓の鼓動を落ち着かせる。ての平では、アイスコーヒーの水滴と僕の汗が混ざっている。それほどまでに威圧感が違うのだ。
「楠野君。この街に住んでいる以上…というか、日本という国に戸籍を置いていて、かつ日本語をある程度扱える以上、件の殺人鬼については当然知っていると思うんだが…」
「あの…」
「いやぁ、怖いよねホント。世の中何があるか分かったもんじゃない。」
「すいません…」
「しかも、10人だよ!?10人!!プロでもこんな短い期間に襲わないよ!そう思わないかい、楠野君!」
意を決して僕の思考を言語変換(エンコード)してみる。
「殺人鬼って何ですか?」
源内さんの瞳が大きく開かれる。その目はまるで原始人を見るかのようであった。僕は左内胸ポケットから煙草(セブンスターメンソール)と100円ライターを取り出し、火を点けた。吹き上げたきのこ雲は換気扇周りで散り散りとなる。