「人」拾いました。拾われました。
「胡蝶!次はあれ乗ろう!」
「レッツゴー!!」
入場してからずっとこの状態
蛍と胡蝶が隣同士でアトラクションに乗っている
これってダブルデートだったよな…
胡蝶に恨みが湧いてきた。
俺の気持ちを察してか
「胡蝶そろそろお昼ご飯にしいひん?」
「お腹も空いてきたしそうしよっか。
私が稔の分のお弁当作ってきたのよー」
「マジで!嬉し!」
何も知らない稔が喜ぶ
頑張れ稔……。
俺は胡蝶の殺人料理を食べたことはないが車の中で蛍が詳しいことを教えてくれた。
胡蝶はレシピを見ることを知らないそうだ
簡単に言えば分量を一切計らない
主婦などの日頃から料理を作っている人は感覚で計らなくてもいいことがあるが、胡蝶は家では一切料理をしないのに計らない……
無謀な料理の仕方をしているようだ
ベンチに座りテーブルにお弁当を並べる
お弁当の見た目は美味しそうだが……
稔はキラキラと弁当を眺めている
蛍は苦笑いで稔を見ていた
「「……プッ( 笑 )。」」
蛍と目があい笑ってしまった
「どないしたん?2人して笑って」
「何でもねえよ。」
「そうそう♪」
「ならいいんやけど…。なんか怪しいわ。」
「「「「きただきまーす!」」」」