いと。
いつか薫と家族になれたらなんて思っていたことだってたくさんある。
愛情溢れる家庭で薫の子供を育てられたらって思ったこともある。
きっとそれは家族を持たない私にとって夢のように幸せなことだろう。
「薫の子供……か。可愛いだろうな。」
でも今の私にそれを望む権利なんてない。
あんな風に怒らせてしまったんだから。
…………あれ?
『薫の子供』……『薫子』………?。
『飲食店をやっている』………?。
「……………………そんなわけないか。…バカだな、私。」