いと。
愛に会いにLINKに行った帰り、会社へと自家用車を走らせる。
街並みは夏真っ盛りで空気も暑苦しく、エアコンを効かせて窓を閉めた。
助手席にあるのは最新の愛、薫の資料だ。
愛の父親が、彼女が高校生の頃から貼りつけている調査会社が作ったごく最近のもの。
高校生から監視され続けてるなんて…。
いずれ手駒にと考えていたら行動を把握しておくのは当然か。
一見放置されているようで決して自由ではない人生。
それは…子供の頃から好きなことを好きなようにしながら、将来の道を揺るぎなく固められていた自分と重なるものがある。
家のためになる人間になれと幼い頃から言われ続け中学の頃にはもう逃げられないと悟った。
自立するという夢を持ちながらそれは決して叶うわけもなく、従ってくるしかなかった。
でも…道が開けそうなところまで来た。
あと……少しなんだ。
愛はそれまでのコマ。全てが終われば解放する。