いと。

「………わかった。こっちのことは心配いらないから。…あぁ。ゆっくりしてもらって構わないよ。愛もいるし…。」

「?」

朝食の支度をしていると戸澤さんに電話がかかってきて、話の流れで私の名前が出たことに少し驚いた。

「…愛。」

通話を切ってキッチンの私に向き直る彼は穏やかな顔をしていた。

「何ですか?どなたでした?私の名前出てましたけど。」

「あぁ。節子さんの娘さんがもうじき子供が産まれるそうだ。

陣痛が起きて一緒に病院に行ったらしい。」

「えっ!?そうですか。じゃあ暫くはお休みですね?」

「…そうだけど、何でわかった?」

「だって、初孫が産まれたら娘の手助けをしてやりたいって言ってましたよ。

ふふ、お祝いですね。」

「…………。」


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