いと。
「愛!」
聞きなれた声に突き動かされるように俯いていた顔を上げると、曜がこちらに向かって走ってくるのが見えた。
「…曜。ごめんね、心配…っ!」
私を抱きしめる胸は鼓動が早く、息が切れていた。きっと、走り回って探してくれていたんだろう。
「どこいってたんだよ。しかもこんなに冷えて。」
一層力のこもる腕。その腕もまた冷えていて…彼がいかに私を大切に思ってくれているかが沁みるように伝わった。
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