常務サマ。この恋、業務違反です
加瀬君は私の反応を確認してから、高遠さんのこと、と呟く。
私にはますます意味がわからない。
「好きになっちゃったのか、って聞きたいんだけど」
躊躇う様子もなくサラッと聞かれて、私は一瞬目を丸くした。
そして一拍遅れて、ええっ!?と驚きの声を上げた。
「なっ……、何言ってるの!? 加瀬君っ」
「うわ……めっちゃ動揺してるし。もう制御不可能なとこまで行ってたのか」
「変なこと言わないで! 好き……な訳ないじゃない!!」
動揺する私とは真逆に、加瀬君の言葉は冷静さを強めて行く。
その分だけ私の態度に不自然さが募る気がして、私は気持ちを落ちつけようとアイスティーのグラスを手に取った。
一気に何口かストローで啜って、そして噎せる。
「ごほっ……」
「バカか。何慌ててるんだか。
あのな、むしろお前も一般的な女と美的感覚は変わらないんだなって、俺は安心してるよ。
だって、高遠さんって超イケメンでパーフェクトな男なんだろ? 仕方ない仕方ない」
まるで歌うような節をつけて淡々と言いながら食事を進める加瀬君に、私は顔を真っ赤にしながら必死に言い訳を繰り出そうとした。
なんとか噎せが治まって、一度大きく呼吸してから、テーブルを叩いて、違うよっと声を上げる。
加瀬君はチラッと私を上目遣いに窺い見た。
「か、からかわないでよ。そんな感情、抱いてない。
……たとえもしそうだとしても、仕方ないで済ませられることじゃないよね。だって私は……」
「スパイだから?」
冷静で短い一言に、私の声は遮られた。
私にはますます意味がわからない。
「好きになっちゃったのか、って聞きたいんだけど」
躊躇う様子もなくサラッと聞かれて、私は一瞬目を丸くした。
そして一拍遅れて、ええっ!?と驚きの声を上げた。
「なっ……、何言ってるの!? 加瀬君っ」
「うわ……めっちゃ動揺してるし。もう制御不可能なとこまで行ってたのか」
「変なこと言わないで! 好き……な訳ないじゃない!!」
動揺する私とは真逆に、加瀬君の言葉は冷静さを強めて行く。
その分だけ私の態度に不自然さが募る気がして、私は気持ちを落ちつけようとアイスティーのグラスを手に取った。
一気に何口かストローで啜って、そして噎せる。
「ごほっ……」
「バカか。何慌ててるんだか。
あのな、むしろお前も一般的な女と美的感覚は変わらないんだなって、俺は安心してるよ。
だって、高遠さんって超イケメンでパーフェクトな男なんだろ? 仕方ない仕方ない」
まるで歌うような節をつけて淡々と言いながら食事を進める加瀬君に、私は顔を真っ赤にしながら必死に言い訳を繰り出そうとした。
なんとか噎せが治まって、一度大きく呼吸してから、テーブルを叩いて、違うよっと声を上げる。
加瀬君はチラッと私を上目遣いに窺い見た。
「か、からかわないでよ。そんな感情、抱いてない。
……たとえもしそうだとしても、仕方ないで済ませられることじゃないよね。だって私は……」
「スパイだから?」
冷静で短い一言に、私の声は遮られた。