父から届いたラブレター
小学校の1、2年は
誕生日月でクラスを5クラスに
分けていたから
君と同じ早生まれの子だけの
クラスで、みんなと
気があったのか
幼稚園とは違って毎日が
楽しくてしょうがないって
感じだったね。
あの頃の君にとって
学校というのは、勉強をする場所
というより、友達を作り
集団生活をする上の色々な決まりや
人としての優しさ・・・
なんてものを覚える場所だったの
かもしれないな。
3年生になったある日、
ママの実家へ行った時
君とパパとおじいちゃんで
散歩をした事があったのを
覚えているかい?
私にとっては、やはり妻の父親は
少しばかり煙たくて
付き合いづらい相手なんだ。
だから、あの時も何を話したら
良いかわからず、
会話は途切れがちだった。。
そんな私たち義理の父子に
流れる微妙な空気を
子供ながらに察したらしい君は
私たちより30m程前に
走り出て、くるっと振り向き
まるで、バスガイドさんが
駐車場でバスを誘導するような
しぐさで、
「ピッピ!!ピッピ!!」
「早くいらっしゃい!!」
なんて言ってたな。
君のかわいらしいしぐさと
子供らしい優しさに
自然と私たちも笑顔になり、
あとは3人で楽しい時間を過ごしたね。
お陰で夜はおじいちゃんと2人
君を酒のつまみに随分飲んだよ。
あの時の君は、
さりげない気遣いの出来る
大人の女性・・みたいだったよ。