雨上がりの虹のむこうに
ひとしきり涙を流して落ち着くと、気分を変えるためにつけたテレビ番組の上に、テロップが流れていった。
『マッキンリー登山隊登頂成功』
はっとしてパソコンの画面を見ると、高度計が6194メートルを指していた。
すぐにブログも更新される。『マッキンリー登頂成功。6人全員が無事登頂できました』
登山隊とアタックキャンプでの無線のやりとりが載っていて、やっと安心して息ができた。情報の早さに驚いてしまうけれど、衛星通信を備えていたのも、スポンサーにテレビ局がついていて強力なバックアップ体勢があるからだ。
もちろん下山して無事帰って来るまで、本当の意味での安心はできないけれど、山並さんが目標を達成できたことが嬉しかった。
「よかったですね」
「あとは無事に下山して欲しい」
どちらともなく笑いあって2人でアフタヌーンティーを頂くことにした。じんわりと優しい味がする。
きっと作ってくれたミオちゃんの気持ちが、この優しい味になっている。誰かが自分のために用意してくれる食事は、とても優しい味がする。