雨上がりの虹のむこうに


 山並さんを見たら、まっすぐに私を射抜くように見つめていた。逸らしたり、うつむくことのない、まっすぐで。

 こらえようとしても、涙があふれてくる。私が涙をこぼしたことで、山並さんの視線が揺らぐ。


「……大丈夫です……嬉しくて。私も、山並さんに会えて嬉しいです。マッキンリーから無事に帰ってきてくれて……本当によかった」


 私達に、いつかなんてないのかもしれない。いつかなんて明日は、幻のような明日でしかなくて、何も変わらないと思っていた明日がいきなり変わってしまうことだってある。


「……山並さん」

「品川さん。知ってらしたんですね…この花の意味を……」


 こくりとうなづく。


「バラ五本の意味は、『あなたに会えて 心から嬉しい』です。そして……紅色のバラの意味は、『死ぬほど恋こがれています』です。これが臆病な自分の精一杯の気持ちです」
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