雨上がりの虹のむこうに
 この人は誤解されやすい人なのかもしれない。人よりも大きな体をして、感情を表すことがとても下手で。


 そうと気づけば、ただ中の様子を伺っていただけで不審人物だと決めつけていた自分のことがとても申し訳なくなってくる。


「三日後もこちらでお待ちしています。その際にお任せする仕事も打ち合わせさせてください」


 わずかに緩んだ顔がほっとしているようで、私も顔が緩んでしまう。
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