D.o.t.L~Drag of the Love~
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【聖莉side】
「.....わーたしったら、あの子がイケメンだからこんなドキドキしてんのかな」
一人しかいないこの空間で私はふっと笑いながらつぶやく。
「あーやだやだ、ちゃらい女は、いーやよ」
こうやってまた考えないようにして
私は立ち上がった。
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「ただいま」
私は、鍋の火を消して玄関へ向かう。
「おかえりっお父さんどうだった?」
彼のジャケットをハンガーにかける
「ああ。まあ一応な。オヤジもあんなんだから、元気なオーラ丸出しだし。お、いい匂いすんじゃん」
隼人はその匂いをするほうへスタスタと歩く。
「んぅー、匂いはいいんだけどー。。味見してないから、不安」
眉毛をまげ、私は隼人の顔をみる
そこには、いつもの優しい隼人の顔があった
「....っと、はい!」
お皿にカレーをのせて隼人の目の前に置いた。
「いただきますっ」
豪快にスプーンを口に入れた隼人。
「ど.....う?」
「うん!うまいよ!」
「え!ちょ、ちょっと貸して」
驚きのあまり隼人から、スプーンを奪いそのカレーを口に入れた。
「.....おいし...くない。
全然おいしくないじゃん。」
─────そう。美味しくなかった。
「いや、ほら前よりは美味しいよ」
そしてまた彼はそのカレーを口に入れる。
「なんで、時々そんな優しいのよ。
昨日はど下手って言ったのに」
そういって彼に目をやるとお皿の3分の2を既にたいらげていた。
「..俺はー、聖莉といられればそれでいいんだよ」
口にものをいれたら、そのまた後から水をのみ。
異常な量の水のへり方だ。
───ウソがへた。
「でも私、隼人に助けてもらってばっかだよ。せめてもお返しとして、美味しいモノ作ってあげたいのに」
カツンとスプーンが置く音が聞こえ私は、お皿をもちキッチンに運ぶ。
──────無理して全部食べちゃって。
「それはさ、
俺への感謝の気持ちがあるから?
それとも
仮を返したいから?」
台所がテーブルと反対側の向きにあるせいで、彼の顔をみることは、できなかった。
でも、私には彼が私をみていることは
充分すぎるほどにわかっていた。