D.o.t.L~Drag of the Love~
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【聖莉side】
「え....?どういうこと?」
くるっと振り返り、隼人に笑顔を向ける。
「.......。いや別に
ただ後者のほうなら、そんな仮なんて考えなくていいよって言いたかったんだ
だって俺は、お前が好きなんだから」
時折みせる隼人の泣きそうな子犬のような目は私は苦手だった。
「私も好きだよ」
どうしよもなく、彼を守ってあげたくて
どうしよもなく、彼を見捨てることができなくて
私は彼の傍までいってそっと抱きしめた。
「どこにも行かないよ」
「俺も離さない」
私の背中に手を回して、力強く彼は言い放つ。
ああ、また私は彼を抱きしめてしまった。
何度目だろう。
私にはもう、彼の安堵のこもった息遣いと
彼の体温しか感じることができなかった。
誰よりもかっこよくて
誰よりも頼もしくて
誰よりも優しくて
誰よりも強くて
そんな彼は───────
──────誰よりも弱かった。