D.o.t.L~Drag of the Love~


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【隼人side】




「おかえりっお父さんどうだった?」



ただいまというと、自然と帰ってくる声。




「ああ。まあ一応な。オヤジもあんなんだから、元気なオーラ丸出しだし。お、いい匂いすんじゃん」





久しぶりに家の中から漂う匂いに俺は惹かれていった。




「んぅー、匂いはいいんだけどー。。味見してないから、不安」





眉毛をまげて俺を見つめる聖莉。






こんなにもそばにいるのに






そこにはいつもみえない壁があって


「いただきますっ」




味なんて気にしなかった。





聖莉を喜ばせたかった。






聖莉の全てを受け入れたかった。





今の聖莉がよかった。

驚いた顔をして俺からスプーンを奪う聖莉

「.....おいし...くない。




全然おいしくないじゃん。」



ほら聖莉──。


そんな顔しないで


「いや、ほら前よりは美味しいよ」



不安にかられている俺の言葉からはいつものような言葉はでない。




「なんで、時々そんな優しいのよ。

昨日はど下手って言ったのに」


これ以上頑張らなくていい




なにもしなくていい。





だから────。



「..俺はー、聖莉といられればそれでいいんだよ」




──────俺から離れないで。


「でも私、隼人に助けてもらってばっかだよ。せめてもお返しとして、美味しいモノ作ってあげたいのに」


お返しなんていらない。





お返しをもらって、君がどこかへ行ってしまうのなら




一生料理なんて下手なままでいい。



俺の目をみてよ




聖莉。




そして俺は、こうやることでしか聖莉を繋ぎとめておくことができない。



聖莉───。


全部を俺にくれよ

俺でいっぱいになれよ



俺を置いていかないで。


ベッドの上で素直に手を俺に差し出す聖莉。






─────ごめんな。



「....ごめんな、聖莉。」



無言で俺を受け入れる聖莉にもっともっと溺れて

「俺から離れるな」



こう言うしかなくなるんだ。












孤独から抜け出せる


俺が強くいるための


君が唯一の






オレの薬なんだ。






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