カムフラージュの恋人
雅彦はハァとため息をつくと、前を見たまま左手を伸ばして、私の頭をよしよしとなでた。
そんな優しいこいつの仕草に、また私の胸がドキドキさせられる。

「怒ってねえよ。ただおまえに煽られたから、もういいやって」
「・・・は」
「きよい、明日仕事か?」
「うん」
「じゃ、おまえんちだな」
「え?あんた、私をうちまで送ってくれるって言ったじゃない」
「そうだけど。俺がおまえんちに泊まるってことだ」

その意味を理解するのに、私は3秒くらい時間を要した。

「へっ!?泊まる、って?な、なに?ええっ!?」
「今度はソファで寝ないからな。おまえをギューギュー抱きしめて、朝までイチャイチャしてやる」
「な、なな何言ってんのよあんた!」
「俺はおまえとしたいことを言っただけだ。何か文句あっか。あったとしても言わせねえし。てかおまえも同意見だから文句ないよな?」
「なにそれ!新しい罰ゲーム!?」
「アホ」

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