闘争少女【前編】完
『はい…』
「俺だけど…」
『だれ…』
「俺だって…」
『知らない、切る』
「「「 ☆$%*〆!!!」」」
『???』
”俺”しか言わない相手にイライラし
電話を切ろうとした瞬間
電話越しに数人の
騒がしい声が一気に聞こえてきたのだ
「おぃ…誰に、でん、わしてんだ、よ!」
「もし、か、して…イスズ?」
「俺にも代わらせろ!!!」
「お前ら、少し落ち着けって」
耳をすませて聞いてみると
久しぶりに聞く声がチラホラ……
ツキ…シャノ…バル…ウォーカー…
じゃあ今
誰がイスズと電話しているのか…
「おい〜…シロ!ずりぃ〜ぞ!!!」
「なんでシロの時は電話出れんだ」
「タイミング良すぎ(笑)」
またツキ達の声が電話越しに聞こえる
『…………………』
「おい」
『っ…シ、シロ?』
「ふっ、なにきょどってんだよ(笑)」
『いや…っ』
久しぶりのシロの声に少し戸惑う