闘争少女【前編】完




『ウルフ…
いや、オオカミ…まさかとは思った…

オレスカ高に通っていると聞いてたけど
まさかオオカミが2年の有力者だったなんて


あの時…っ
私に申し訳なさそうにしたのは
このことがバレて
ほしくなかったから………でしょ?』




「…………っ……」




ウルフはバツが悪そうに顔を歪ませる




『オオカミは
この学校のテッペンを目指してる…


そう言った…でもそれは譲れないっ…





なぜなら……


私もこの学校のテッペンを登るためだ!』



「なっ…?!うそやろ?
じゃ、前ゆうてた目指してることって……

オレスカのテッペンちゅうことかっ?!」



『そう…っ……』




イスズの発言にもう何もかも失われたような
気が抜けたような表情に変わりはじめるウルフ



イスズはウルフの言葉に目を逸らしながら返事をする




「イスズは
全部知ってて俺に嘘ついたんか?
せやから、このこと黙ってたんやな……っ」



『そ、れは…っ…でも!!!』



「もうええ!!!」



『!!!』




声を荒げるウルフ




「ちゅうことは…イスズ…
お前は俺を倒しにきた…てことやろ?


ええで…相手したろうやないか…
でも、イスズやからって女やからって
手加減はしぃひんからな……(睨み)」






冷静な声で言い放った
ウルフはイスズを睨みつけた



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