闘争少女【前編】完



網越しから見える
複数の男の姿をイスズは捉えていた


何を話しているかまではわからないが
圧倒的に男達のオーラが
他の者たちと違うことは見てわかった




『( なんかすごい…
雰囲気とゆうかなんか魅力される… )』



トントン__…



! ! ?



誰かがイスズの肩をたたいた



「も〜、イスズやっと見つけたぁ」


『な、なんだリノか……ふぅ』


「なによ、その言い方…
人がせっかく探しにきてあげたのにぃぃぃ」



リノがイスズの頬をつねる




『ひぃ、ひぃひゃい;(い、痛い…)』

「撤回しなさい」

『ふぁふぁってゃかりゃ…
はにゃひぃて…( わかったから話して )』

「よし、いい子いい子(ニコ)」



最近リノはイスズの扱い方に慣れてきたようだ

こんなことするのはリノしかできない

といっても
イスズに関わろうとする者なんて
このリノくらいしか居ないからだ……



「で、こんな所で何してたの?」

『ぃゃ、なんでも…
ただ風にあたりにきた、だけ……』

「ふ〜ん……
ぇ…ね、あれ誰かこっちに手振ってない?」

『え、手?…………………?!!』




イスズはリノの方に向けていた顔を
言われた方に顔を向けると……そこには…




『なっ……』

「なにあれ…ちょーチャラそう;
てか、あんな汚いところに人が居るんだね」

『( 確かに金髪に今時の不良て感じ ) 』

「どうしよう?手、ふり返す?」

『してあげれば……
リノがすれば喜ぶんじゃない?……』

「う〜ん…
まぁ、無視はよくないしね
返してあげよう!!!

お〜〜い(ニコニコ)♪♪♪」

『……はぁ、お人好しめ( ボソ 』



向こう側にいる
誰かもわからない男に手をふり返すリノ


「あ…クスッ、めっちゃ喜んでるよw?」
なんて横からリノの声が聞こえた






男も男だ、くだらない……と
イスズは再度また向こう側を見た



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