闘争少女【前編】完
ガヤガヤ__
今、私とリノは駅までの道を歩いている
帰宅する同じ学院の生徒や
地元の人達にサラリーマンや主婦…
さまざまな陣色で溢れていた
「明日から
もう通常授業なんて面倒くさいね〜
でも秋だし
また恒例イベントの文化祭が楽しみだね♪」
「どっちもやらなくていいよ…」
「まぁまぁそんなこと言わず
私また実行委員になろうかなぁ〜て思ってて」
「よくそんな
面倒くさいことやろうと思うよね」
「だっ…「キャーーーー!!!」」
どこからか女性の叫び声が周りに響いた
するとビルとビルとの間のところから
ボロボロで少し血が出ている男子高生が
放り出されるようにその場に倒れた
「ちょ…な、なにあれ」
『………………………』
イスズの目が鋭くなる
辺りを警戒し様子を伺うように見渡す
「たっくん!!!
……酷い!いくらなんでもやりすぎよ!」
と、叫び声を上げたであろう
少し年上(社会人)の女性が
倒れた男子高生の元に駆け寄り
投げ飛ばされた方向に怒鳴る
イスズ達にはその女性が
誰に向かって言っているのか見えない状態だ