闘争少女【前編】完
そして忍び寄る影が段々と
鮮明になって姿を徐々に現しはじめた
「俺の女に手出しやがった罰だ」
どこかで
聞いたことのある男の声だった…
「だっ…だからって
手出すことないじゃないっ!!!」
「あ?
お前こその男にいい格好してたんだろ?」
「そ、それは……っ;」
「男いんのに
違う男とイチャこらしやがってよ」
「……仕方ないじゃない!!!
あなたいつも忙しそうで
構ってくれないんだもの!
連絡も全然つかないし…
私達付き合ってる意味あるの?!」
あー…男女の関係で
よくある話だとイスズは事の事情を把握した
そして全ての姿が露わとなった……
『!!!…ス、ネーク?!』
イスズは思わず声に出してしまった
「イスズ知り合いなの?」
『ちょっと……ね』
「私、警察呼んでこようか?」
『いや、リノはここで待ってて…
後もし何かあったときに誰か呼べるよう準備しておくこと…いい?』
「う、うん…気をつけてね;!」
イスズはリノから離れ
原因の現場へと足を踏み入れた
リノはそんなイスズの背中を不安げに見送った