闘争少女【前編】完
イスズは
今オレスカ高の正門へと
足を運んで歩いていた
そんな表札の前に
ダルそうに壁に寄りかかっている男
その男に近づき名前を呼ぶ
『シロガネ……』
そう今日はシロガネに呼ぶ出されたのだ
「有名なお嬢様高は
こんな時間まで大変だな(笑)」
『どこの学校でもこれが普通だ』
「ふっ(笑)」
『……………………』
「今日は学校には用はねえ…着いてこい」
シロガネに言われるがまま後を着いていく
そんな着いて行った場所は
誰も居ない工場の跡地広場だった…
ドラム缶が何千本と並べられ
積み上げられており
車のタイヤも所々に置かれていた
『ここで何をする気だ…』
「まぁ、そんな焦んなって……」
『………………』
シロガネが工場へと踏み入れた瞬間
ゾロゾロ……
どこに隠れていたかもわからない
20人以上の不良たちが
鉄の棒やバット、グローブを持ち
こちらに近づいてくる
「お前から呼び出すとは
どんな風の吹き回しだ、あぁ?
”超人の白金”さんよ(笑)」
『…(コイツらシロガネを知ってる)』
「今日お前らが
相手すんのは俺じゃね……コイツだ」
ドンッと背中押され前に出される
「………………………」
『………………………』
「「「ぐははははははははは(笑)」」」
目の前の野郎共が声を揃え高らかに笑う
その光景にイスズの拳が強く握られる
ギュゥゥゥ……_
「今日はコイツと1vs20で戦ってもらう」
「ふっ(笑)ほんと笑わせんじゃねーよ
俺たちも随分と舐められちまったもんだな〜
こんなチビで普通の女が
この人数で勝てると思えねーけどな……」
「それはどうだろうな〜
お前達のその期待を
コイツは遥かに超えるかもしれねーぜ?(ニヤ」
「チッ……
舐めやがって直ぐに終わらせてやるよ」
その男はイスズにガンを飛ばす
その後ろに仕える者達も同様にイスズを睨み
辺りは殺気のオーラが漂っている