最後のコトバ
その瞬間、心臓が大きく波打つ。
やっぱり、体に異変があるのだろうか。
今まで、こんなことなかったのに。
家に上がってからも、手は繋いだまま。
心もずっとドキドキしたまま。
リビングに入ってソファに座る時になってようやく離された手。
なんだか、寂しいと思ってしまった。
「改めて、この人は俺の育ての親である皐月さん。
遠い親戚にあたる人」
3人が座って一息ついてから、彼が話し出した。
「……育ての親?」
「色々あって、両親も姉も死んでいるから。
それで、俺を引き取ってくれたのが皐月さん」
「そうなんですか……」
そう呟きながら、自分と境遇が似ていることに驚いた。