キミじゃなきゃダメなんだ
ううっ、つーかカッコいいなこの人!
私の好きなひと最高にかっこいい!やばい!
いやもともとかっこいいけど!なんか今は意味わかんないくらいかっこいい!ウヒョー!
これが恋のフィルター!?写真加工機能が私の目に搭載されているのかもしれない!
見惚れそうになったけど、必死に堪えた。今は弁解が先だ!
「あ、あれですよ!ドライアイですよ!汐見先輩を探すのに必死で!思わず目が見開いてしまいましたぁ!」
「へぇー。で、何の用事?」
「!! え、えーと、その、うーんと、たぶんなんかこう話したいことがあったんですけど。あは、忘れちゃいましたぁ~」
「...........」
あ。呆れられた。
いやもう慣れっこだ。私も先輩も。
気にするでない。私は早く立ち去りたいのだ。
泣いてた理由を聞かれても、答えられないんだから。
「....僕にはもう、嘘つかないでって言わなかったっけ?」
へらへら笑って立ち去ろうとしたら、頭上から低い声がした。