キミじゃなきゃダメなんだ
う。
そ、そうなんだけど。わかってるんだけど、こればっかりはぁ!
「........」
「せめて、何が原因なのかだけ教えて」
「.....じょ、じょうちょふあんていで...」
「なんで」
「女の子だから....」
....シーン。
その場に沈黙が降りた。
....うん、間違ってはないはずだ。
だって今の私は恋する女の子だから。恋する女の子は情緒不安定だから。
だから、たぶんここにいる男子二人にあらぬ誤解をさせてしまったかもしれないが、かまってられない。
私の生理で重いとか、イライラするとか、そんなことが生じたことはないけど、もうどうしようもなかった。
「.....そ、そういうことなので....失礼します.....」
ちらりと見ると、松原先輩が笑いをこらえていた。
彼はどうやら、私が泣いてた原因が汐見先輩だとも気づいてたらしい。察したどころじゃなかった。鋭いなおい。
汐見先輩の顔は、恐ろしくて見れなかった。ごめんなさい、また逃げました。
教室に戻ると、里菜とチョコちゃんが一斉に目を光らせて私を見てきた。