キミじゃなきゃダメなんだ
先輩は箸も持たずに、私をじっと見てる。視線が痛いとはこのことだ。
「....食べないんですか?」
「百合さ、僕が他の女子と話すの、嫌?」
無視された。初めてだ。悲しい。
てゆーか、え?なんだその質問。
「....い、いや別に...話すくらいなら、いいんじゃないですか」
「でも昨日言ってたよね?僕が話しかけるのは、君だけじゃなきゃ嫌だって」
うわあああああ!!
一気に顔に熱が集まる。
む、蒸し返すのかよ!やめろぉ!やめてくださぁい!!
「い、い、言ってないですぅ!」
「言ったよ。で、どうなの?嫌なの?」
「.....は、話すくらいなら、別に....」
「じゃあ何が嫌?」
「...........」
なんでそんなこと訊くんだ.....。
私をそんなにいじめたいのか。今までのやり返しなのか。
うう、と唸りながら、しぶしぶ答えた。
「わ、笑いかけるの、とか....」
「....昨日も言ってたよね。笑うだけで嫌なんだ?結構嫉妬深いんだね」
いじめだ。決定。
私は脳内で汐見被告の判決を下した。彼女いじめの罪。有罪。