キミじゃなきゃダメなんだ


...なんか叫んで疲れた。

はぁ、と息をつく。


「....興奮しすぎて疲れました...」

「....うん。おつかれ」


先輩が呆れた目で見てくる。勝手に興奮して勝手に疲れる彼女。めんどくせーな我ながら。


「....笑いかけるのが嫌って言ったのはぁ、あれです。嬉しそうに笑うのが、嫌なんです」

「...だからそれ、君以外にしたことないって」

「してましたよ。榎本先輩に」


私、見たもん。この目で。


予想外の名前だったのか、汐見先輩は『はぁ?』という風に目を見開いた。


「なにそれ、いつ?見間違いじゃないの」

「見間違えてません。昨日です。昨日の放課後、私が先輩の教室に行ったとき、見ました」

「...........」


先輩が、目を閉じて考え込み始めた。

...ものすごく考えてくれている。え、そんなに思い出せないの?



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