キミじゃなきゃダメなんだ


「...覚えてないんですか?」

「待って。今、記憶してる会話を遡ってる」


遡らなきゃ思い出せないのか....。

汐見先輩を笑わせるって、結構衝撃的な出来事があったんじゃないのか。


やがて、彼はうっすら目を開いた。

そして、私を見て。


...ちょっと頬を、赤くさせた。


え、なにその反応。

戸惑う私を見て、先輩は言いにくそうに、目をそらした。



「....あー。たぶん、その、笑ったってやつ。話してたの、君のこと」



え。

...私?


顔を赤くして、榎本先輩に笑いかける汐見先輩を思い出す。

私の話してたから、顔が赤かったの?え?いやなんの話で!?


「な、なに話してたんですか」

「言いたくない....」

「いいじゃないですか」

「君だってさっき『言いたくないです』って言ったじゃん....」


そ、そーだけどぉ。

うう、気になる。


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