花明かりの夜に
「きゃあっ」


驚きうろたえる表情に嘘はない。

横に並ぶと、頭が紫焔の胸元あたりにまでしかこなかった。


(おや。思ったより小柄だな)


もっと大柄だと思っていた。


「あ、あの、ももも申し訳ありません」


困ったように小さく頭を下げると、すばやく紫焔の横をすり抜けて、御帳へと向かう。


「失礼いたします」


一礼してさっと御帳を開いて。

てきぱきと寝具を片付け、脱ぎ捨てられた襦袢を籐かごにくるくるとたたんで入れた。

機敏で無駄のない立ち振る舞い。

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