幼馴染み~初恋物語~


小学生の運動会で、櫻の為に走った和樹のリレーの時の風景だった。

「櫻は大丈夫なのか?」

足を引っ掛けられて転んだので、和樹が心配してくれているのだろうか?

こんな事を言われた記憶はないが、間違いなく和樹がリレーの順番を待っている時に、隣にいる知らない男の子にそう言った。

「人の女を朝まで連れ回してどういうつもりだ?お前のせいで熱を出したんだぞ…………?」

「人の女って…………?」

「俺達付き合ってんだよ?もうあまり近付くな…………」

「あっ…………そうなんだ…………櫻を大切にしてやってくれよな?」

リレーを走るはずの和樹が、歩いて櫻から離れていく。

「待ってっ!!和樹君っ!!私は付き合いたくて付き合ってるんじゃないっ!!和樹君がサッカー部に戻って、学校に楽しく来て欲しいからって!!」

聞こえないのか、和樹は振り向くことなくどんどん遠くに歩いていく。

「お願いっ!!話を聞いてっ!!和樹君っ!!私は和樹君が好きなのーっ!!どこにも行かないでっ!!」



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