極甘上司に愛されてます


この貴重な食糧も、デスクに隠し持ってるなんてことが専務にばれたらヤバいんだろうなあ。

なんて思いながらスープをすすっていると、視界の端で揺れるスマホが目に入った。

……休憩、終わり、か。

きっと仕事関係の連絡だろうと、手に取ったスマホを操作して、着信の内容を確認した。

――――これは。

目にしたものへの衝撃で、思わず手の中からカップ麺がデスクの上に落ち、まだ半分くらい残っていたスープが、机の上に広がって行った。


『あぁぁ、やべ……っ』


慌てて近くに会ったティッシュを大量に引き抜いて、被害を最小限に抑えようとする俺だったが……


『参ったな……これはアウトだ……』


無造作に置かれていた写真が一枚、スープの色を吸って薄く変色してしまった。

コレ、何の写真だったか……

とりあえず清潔なティッシュの上にそれを避難させ、俺はそっちより気になる写真を見るために、再びスマホを覗いた。

【今夜のオカズにどうぞ♪】

佐藤のやつ……中学生かっつーの。

そんなフザけたメッセージとともに添付されていた一枚の写真をじっと見つめる。

そこに写る北見は、大人っぽい真紅のドレスを身に着けていて、ドレスとは対照的に幼さの残る笑顔ではにかむ様子は、カップ麺を落としても仕方がないと開き直ってしまうくらいに、可愛くて仕方がなかった。


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