俺様富豪と甘く危険な恋
「おはようございます。レンさまは書斎にいますよ。ランチの用意が出来たと言ってください」

「おはようございます。わ、わかりました」


寝過ごしてしまった気まずさがあり、栞南はそそくさと玄関横の書斎へ向かった。

オーク材のドアをノックをすると中から開いて蓮が姿を見せる。


「起きたのか。おはよう」


蓮は唇に軽くキスを落とす。


「おはよう。起こしてくれればよかったのに」

「疲れさせたからな。回復には睡眠が一番だ」


確かにふたりが寝たのは空が白み始めてだった。蓮ほど体力がない栞南はクタクタだった。


「せっかくハワイにいるんだから朝寝坊したらもったいないよ」


起きれなかった自分がいけないのだが、なかなか寝かせてくれなかった蓮を恨めしそうに見る栞南だ。


「それは仕方ないな。おそらく毎日朝寝坊するはずだ」

「レンっ!」


毎晩抱くと遠まわしに言われて、栞南の顔は赤面する。

「ソフィアさんたちがいるんだからね。ダニエルもトニーも」

「彼らは気にしないさ。俺が妻に夢中なのは百も承知だからな」

「もうっ……」


蓮をくりっとした目で睨むと、歩き出した。すぐに蓮の腕が肩に回る。


< 336 / 369 >

この作品をシェア

pagetop