俺様富豪と甘く危険な恋
「食事を済ませたらマーケットへ行こうか」

「本当に!?」

「ああ」

「うれしい! 早く食べなきゃ!」


うれしそうに喜ぶ栞南を見下ろす蓮の顔に、優しい微笑みが浮かんだ。


ランチにソフィアとジェシカはいなかった。ショッピングに出かけたらしい。

蓮と栞南もダニエルお手製のロコモコを食べた後、出発した。

栞南の小さめのバッグにはダニエルから頼まれた食材のメモが入っている。

助手席で大事そうにバッグを抱える栞南に、蓮は運転しながら横目で見てフッと笑う。


「なにがおかしいの?」

「メモとは原始的だなと。ダニエルらしくない」

マーケットで買ってくるものはないかと栞南がメモを渡して聞いたのだ。つられてダニエルは必要なものを書きだした。


「原始的って?」

「スマホで送ればいいだろうにとな」

「あ……きっとダニエルさん、つられちゃったんだね」

「そうだな」


蓮は上機嫌に車を走らせている。

昨日と同様、天気は快晴で顔に当たる風が気持ちよい。気持ちが良い程度に蓮が車のスピードをコントロールしているからだ。スピードを上げれば気持ちよいどころではなくなるだろう。

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