キングとナイト
そう言って、病院を出て行こうとする二人。
私はそんな二人の前に立って、

「通しませんよ。諦めてくれるまで!!」

空手の構えを取った。


「魅夜様……」

「……お嬢様」

二人はオロオロ仕出す。

仮にも、使えている主の娘。まして、あんな事があった後だ。

そう簡単に手出しは出来ないだろう。



「……見苦しいぞ」

そんな私の心を意図も簡単に壊したのは、父さんのそんな言葉だった。

「…な、んで、此処に?」

そんな私の質問には答えず、

「南、無理矢理でも連れて行け」

南さんに命令した。

「しかし…!」

反論しようとした南さん。父さんはその反論を許さなかった。
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