キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~
「ここに入る女子社員は、お前が最初で最後だ」
落ちないようにしがみついていると、俊は片手でドアを開けた。
部屋の中は、いたってシンプル。
簡素なパイプベッドの横には小さいラグ。その上には小さなテーブルがあって、パソコンが乗っていた。
壁際には小さな棚があって、そこに本や小物がきちっと収まっている。
ほこりっぽさもなく、清潔感があるのに、ほのかに煙草のにおいがした。
興味津々で部屋の中を見回していると、突然体がベッドに沈む。
はっと見上げると、俊が私にのしかかってこようとしていた。
「えっ、あの?」
「ん?」
「まさか、寮で……」
するのは、さすがにまずいのでは……。
そう言いかけた私のスウェットのお腹の部分から、俊の手が滑り込んでくる。
「こんなつもりじゃなかったけど、すっぴん見たらしたくなった」
なにそれ!
そういえば、この人お酒飲んでるんだっけ。
顔色はいつもと変わらなかったけど、まだアルコールが抜けてないみたい。
振ってきたキスから、ほのかにお酒のにおいがした。
「離れる前に、お前の感触を覚えておかねえと」
「俊……」
「お前にも、俺を忘れられないようにしてやる」