もう一度、恋をしよう。




先程までと違って、妙に落ち着いている自分に驚いてるんだ。


真央を泣かせて、傷つけたというのに。


…俺は本当に酷い奴だと思う。


俺は思い返すように、自分の唇に触れてみた。


真央の唇の感触がまだ残ってる。
俺にとって、あれがファーストキスだった。


ファーストキスの相手が、美桜の友達だとは思ってもみなかったけど。


初めて触れた女の子の唇は、とても柔らかかった。


好きじゃない女の子と…美桜の友達である真央とキスをしながら、美桜の唇もこんな感じなんだろうか?

キスが終わった後に恥ずかしそうに微笑む顔は可愛いんだろうな。とか、そんな事ばかり考えている自分がいた。


とっさに真央を抱き締めたのは、こんな時でさえ美桜を求めてる気持ちを振り払いたくて。


これが、真央に言えずにいた“ごめん”の本当の理由。
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