漆黒の闇に、偽りの華を
「?」
「柚菜さんて……何者……?」
「柚菜は、俺の幼なじみなんです。」
あたしが放心状態でいると、恭は席につきながらそう言う。
「幼なじみって言っても、歳は離れてるし、小さい頃に面倒見てもらってたって感じですけど。」
「へぇ。」
恭にそんな人がいたなんて、知らなかった。
柚菜さんは、恭の小さい頃を知ってるんだ。
何だか、少し羨ましくなる。
「柚菜さん、自分は元姫だって言ってた。」
恭は、目を見開く。
「そんな事……言ってた?」
あたしは頷く。
「全く。理さんにも簡単に人に言いふらすなって言われてるくせに……。」
恭は、溜め息を付きながら腕組をする。