猫の恩返し
「ま…でも、ドアを開けて行かなかった俺の責任だ。悪かったな」


俺の言葉にホッとして笑顔を見せるナツ

その笑顔が可愛いと思う俺は、重症かもしれない


「溝口」


「あ?」


「普通さ、まだ自分でトイレに行けない小さな子供ならともかく…大の大人がトイレのドアの開け方すら分からないってことないだろ?」


「…まぁ…確かにそうだな…。で…そのナツって子が記憶喪失とか、大人の姿をした子供だって言うのか?」


「人間の姿をした猫だ…って言ったら?」


「………」


「………」


「………」


沈黙が続く


「何か喋れよ」


「………いくら何でも、そんな下らない冗談は辞めろって」


「ナツ」


俺の顔を見て首を傾げるナツの両肩に手を置いて、溝口の方に向けた
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