……っぽい。
 
こういう音も、男の人の重みも、次に感じることのできる人が笠松で本当によかった……。

笠松なら大丈夫。

信じて好きになっても絶対に裏切らない。

私のほうが年上だし、恋愛経験は悲惨だし、好意に全くと言っていいほど気づかなかったり、普通に仲直りするつもりが、なぜかカラダで仲直りすることになっちゃったり……。

バカでドジでマヌケだけれど、そういう私を全部、目の前の笠松は好きでいてくれる。


「笠松、もう笠松の好きにして……」

「俄然燃えますね」


キスの合間に懇願すれば、笠松からはなんとも頼もしい返事が返ってくる。

想われる幸せがこんなに心地いいものだったなんて、この歳になるまで知らなかったな……。

ほんと、マムッポン様様。

笠松様様だ。





けれど、私の気持ちとは裏腹に、その息苦しさは忍び寄る足音さえないままに突然襲ってきた。


「かさま……息……っ、で、できない……っ」

「海月!?」

「ご、ごめ……っ」


胸にズシンとした圧迫感を感じた私は、直後からどうしてか上手く呼吸ができなくなり、パニックになればなるほど、呼吸が浅くなって。

死ぬかもしれない恐怖と、笠松に対する申し訳なさとで、またさらに息ができなくなって……。
 
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