……っぽい。
「ああ、早く先輩の顔見たい……」
一気に気持ちを吐き出してスッキリし、気持ちがよくなった俺は、部屋に一人でいる先輩の顔を思い浮かべて自然と頬が緩む。
そして、カグの「ダメだこりゃ」という諦めたような、それでも頑張れとエールを送ってくれているような台詞を最後に意識は途絶える。
目が覚めると部屋のベッドで、先輩が俺の背中をさすってくれていて、なんだか自分自身から酸っぱい匂いが……絶対吐いたぞ俺!!
正直なところ、少し目が覚めたことは記憶にあるが、何をしたかまではよく覚えていない。
でも、一晩中、ずっと幸せな気持ちで眠れたような気がするし、翌朝、俺より早く起きていた先輩が朝食を作っている後ろ姿を見たとき、なんだかいつもより楽しそうだった。
ベッドには、先輩の甘い匂いが微かに残る。
同じ柔軟剤を使っているはずなのに、不思議なことに先輩からはいつも甘い匂いがするのだ。
「……好きだなあ、やっぱ」
「あ、起きた? 朝ご飯できたよー」
「はい」
独り言を聞かれていなかったことにホッとしたのが半分、もういっそ全部ぶちまけちゃおうかと思う気持ち半分で、目玉焼きでも焼いたのだろう、フライ返しを持つ先輩に返事をする。
そんな二日酔いの日曜、朝から超絶可愛い珍獣に餌付けをされる飼育員の俺なのであった。