……っぽい。
勢いよく弁解していた千晶が、だんだんと声の張りやトーンを落とし、最後は消え入るような声で告げた言葉を、俺はまとめて引き受けた。
そう、全ては“俺が千晶をそうさせた”--。
千晶が悪いわけじゃない。
きっと、千晶が初めてつき合った女の子だったから勝手が分からなくて戸惑っていたという部分を鑑みても、10対0で俺が悪い。
「ごめんジュンノ、私、酷いこと……」
「いや。俺のほうこそ頼りなくてごめん」
「ううん……」
千晶の大きい瞳から、ふいに涙がこぼれた。
俺は手元の布巾を千晶に投げてやり、汚いだのティッシュをよこせだのぶーぶー文句を言われながらも、それを穏やかな気持ちで眺める。
好きだから、相手の望むことを叶えたい。
好きだから、困っていたら助けたい。
そういう相手を一途に想う気持ちが、知らず知らずのうちに千晶と俺をすれ違わせていたのだということに気がついて、今日こうして、それに気づけるチャンスを必死になって作ってくれた先輩を、また一段と愛おしく思う。
「俺はね、千晶が幸せそうに笑ってくれる顔が一番好きだった。……まあ、たまに千晶の考え方に付いていけないこともあったけど」
「え、どういうところ?」