……っぽい。
「瀬川さんの仕事ぶりはとてもスマートで、回り道も寄り道もしない最短距離。でも、仕事の効率や能率を上げるためのスマートさだけが患者さんを心から満足させるものなのか、ちょっと考えてみて--先輩は私にそう言ったの」
続けてそうも言い、俺の「へぇ」や「そうなのか」という相づちなど全く耳に入っていない様子で自分の世界に没頭しはじめた。
「確かに私、仕事の早さだけに囚われていたような気がする……。患者さんが本当は何を望んでいて、どういうふうにお世話してほしいと思っているか、私の主観だけで判断していたところがあったの。きっと患者さんは、そのお世話の仕方でもある程度の満足感はあったんだわ。だけど、本当の望みは違う部分にある……1対1で向き合うことが大切だったのよ!うん!」
ひとり、ふむふむと納得する千晶。
今日は仕事が休みだからここへ来ているはずなのに、すぐに仕事と直結させて答えを導き出したところから察すると、やっぱり千晶には今の看護師という仕事が天職なのだろう。
ん? じゃあ……。
「なあ千晶、医者とは上手くいってんだな? ほかの看護師に嫌がらせされたり、影でコソコソ悪口言われたりしてないんだよな?」