……っぽい。
意見が食い違ってケンカをしたって、何日も口をきかなくたって、今までだって笠松はどんな私でも受け入れてくれて、一緒にいてくれた。
いつでも本気の気持ちと行動で私を守り、ときには叱り、励まし、そうして毎日がお祭りみたいに楽しくて刺激的な同居を続けてきたのだ。
そういう、笠松とじゃなければ絶対に感じることができなかった目に見えないけれど確かに存在するたくさんの愛が、今の私にはある。
私は私を信じてもいいんだ。
笠松に不安な気持ちを打ち明けてもいいんだ。
絶対、絶対、大丈夫……。
「私、言ってみるね」
ひとしきり泣いた私は、まだぼやけて見える目でしほりを捉え、今の気持ちを宣誓する。
涙声はご愛嬌だ。
胸がいっぱいで少し残してしまったお弁当をランチバッグに戻し、自分のマイボトルを持って席を立つと、テーブルを回り込んで拓人くんのおでこのご飯粒をパクリと口に入れる。
しほりはとうとう気づかなかったらしい。
なかなかヌケた母親である。
「あら、お灸してたわ」
「私も思ってた」
2人同時に、ふはっと笑い声がもれた。
「頑張れ……!」
「うん、健闘を祈っててください」