……っぽい。
 
「絶対ダメだよ!こんなの!」


クッションを抱いたまま、すっくと立ち上がる。

やっぱり、気持ちを打ち明けるの、やめる。

何が何でも笠松を送り出す!


3ヶ月といったらたったの100日弱だし、笠松はどれだけ私に過保護なのかは分からないけれど、その間くらい、余裕で生き残れる。

今までだってずっと一人暮らしだったんだし、別に今生の別れになるわけでもない。

3ヶ月経てば笠松は自動的に帰ってくるのだ。


「全然余裕!余裕じゃん!」


むしろ笠松のほうが何をそんなに悩んでいたのと思ってしまうくらい簡単に出た答えに、私自身、拍子抜けである。

焦らなくていいのだ、笠松も、私も。

だってつき合い始めて1ヶ月程だ、その前から先輩後輩としては3年のつき合いがあったけれど、恋人として正式につき合っている期間がこの1ヶ月なのに、結婚はさすがにちょっと早すぎやしないかと思わないでもない。

少なくとも、一皮剥けて帰ってくる笠松を待ってから、自分自身とも、笠松とも、共に人生を歩めるかどうかをもう一度じっくり向き合って考え、答えを出しても遅くはないと思う。


笠松に笑って言おう。

行ってきて、と。
 
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