……っぽい。
 
2回目の今は、完全に私に怒った顔だった。

私、我慢できずに怒鳴ってしまうくらい、本気で笠松を怒らせちゃったんだ……。

タイミング悪く自販機の近くに行っちゃった私が悪い、しつこく言いすぎた私が悪い、汚いやり口で笠松の逃げ場を奪おうとした私が悪い。

笠松が自分で決めたことをただ笑って頷けなかったし、それを私の勝手な一存で覆そうとしたし、そりゃ笠松だって怒るに決まっている。


「う……なによ。分かってないのは笠松じゃん」


涙声の独白は、とうとう溢れ出した涙の滴と共に床にしみ込んでいき、シャワーを浴びている笠松の耳には、どうしたって届かない。

でも、分かってほしかった、私の気持ちも。


私だって笠松にとって頼れる存在になりたい。

守られるだけじゃなくて、守ってあげたい。

そのために何をすればいいのかは、まだ分からないけれど、それでも、3ヶ月という時間は私にとっても絶対に必要な時間だと思った。

だから、お互いに成長しようね、って。

そういう意味でも言ったのに……。

と。


「……あ、」


ふいに頭を過ったのは、しほりの熱弁だった。
 
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