……っぽい。
 
それほど俺は先輩に片時たりとも自分のことを忘れてほしくなかったのだろう、とんだ独占欲を発揮してしまった自分に激しくドン引きだ。

よくもまあ、こんなド変態の俺のためにわざわざ仙台まで駆けつけてくれたものである。

しみじみ凄い、この人は……。


「あ、でも、着衣プレイはわりと嫌いじゃないかな。濡れた服っていうのも、あれはあれで、もどかしい感じがたまらないかも」

「……は?」

「だから、何日か休んで元気になって、キャンペーンを最後まで頑張って帰ってきたら、今度はハッピーな雰囲気でやったらいいじゃない。ていうか、何よその呆けた顔は。ちょっとフラれそうな顔になってんじゃないわよ」


虚を突かれて、思わず自分の顔をまさぐる。

なんかもう、晒せるだけの弱さを全部晒してしまった後だけに、自分が今、どういう顔で先輩の目に映っているのか分からない。

もしかしたら、前々からずっと心の奥に住み着いていた“弱さを見せたら離れていかれる”という偏屈な思い込みから未だに抜け出しきれておらず、いつの間にか不安な顔になっていたのかもしれないけれど、心境的には全然そんなことはなく、むしろ、もっと強くならなければと気合が入っているところだったりするのだが……。
 
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