……っぽい。
先輩のその横顔がライトに照らされてほんのり赤く見えるのは、気のせいではないだろう。
実際、その頬に触れると思いがけず熱くて、相当恥ずかしがっている様子が如実に伝わった。
ああ、こういう素で照れる先輩、可愛い。
どんな惨めな姿を晒すことになっても、プライドなんてなげうって先輩の心を繋ぎ止めておきたいという欲がどんどん湧いてきて仕方がない。
俺のこの気持ちも、やっぱり愛だ。
先輩に俺の子供を産んでもらえたならどんなに幸せだろうかとしみじみ思う。
野球チームを組めるくらいのビッグダディやビッグマムじゃなくていい、一人でも二人でも、先輩と俺の愛の結晶が幸せに笑って過ごせる家庭が築けたら、それだけでいい。
「あ、あのね、笠松……」
そんな妄想で夢いっぱいになっていると、先輩が纏うほんわかと雰囲気ががらりと変わった。
頬に触れていた俺の手に自分の手を重ね、いつになく真剣な目をしてこちらを見つめる先輩の緊張した雰囲気に、俺も俄かに緊張してくる。
先輩と俺の周りの空気だけが今までの何倍にも濃度を増したかのようで息苦しささえ覚え、否応なしにゴクリと喉が鳴ってしまう。