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「女子だって気付いたら、こういう変化も想定内じゃねぇのか? 天狗だったら、それぐらい知ってるもんじゃねぇの?」

「だから。わしはそんなにヒトの性に興味はないんじゃ。女子が年頃になれば、ああいうことが起こるなど、初めて知ったわ。何ともまぁ、恐ろしいことよな」

 長く生きているであろうわりには、太郎坊は女子の月の物を知らなかったらしい。
 小薄に女子はひと月に一度血を流す、とざっくり教えられて仰天していた。

 そして、あれほど女子と関係を持ってきた貫七も、実は知らなかったのだ。
 育ててくれた太郎坊が知らなかったこともあるし、そういう年頃には、すでに旅に出ていた。

 そしてそれなりの歳になって女子を抱くようになっても、相手はすでに、当たり前に月の物のある女子だ。
 まさかそういうことをしようという貫七が、知らないなどとは思っていない。
 故にわざわざ教えることもない。

「当たり前のことなのか……。だから小薄様も木の葉様も、さほど慌てなかったんだな。ん? てことは、お二方とも、おりんが女子だって知ってたのか」

 どこでわかったんだーっと悶絶する貫七だが、小薄や木の葉は人外だ。
 猫の中身を見抜いてもおかしくない。
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