知りたくなかった本当の気持ち
その悩む先輩の言葉に、私は彼の顔を見て話すことができなくなる。
こんなに心配してくれる人、ここにいたんだと思って。
私はそれを心に沁みさせると、戸成先輩に何も言えなくなった。
戸成先輩は私の心を推測したのか、これ以上何も言ってこなかった。
「まぁ來奈ちゃんがミスしたって言い切ってるから、俺はもう問い詰めたりしない。
だけど何かあるよね?
話したくなったら、言ってきていいから。
今回の事と関係が無くてもいいからさ」
彼の言葉が私の心を軽くさせた。
「ありがとうございます」
微笑みながら礼を言うと、先輩は私を解放させてくれた。
「あ、そうだ。
來奈ちゃんにもあげなきゃね」
なんて言うと先輩も席から立ち上がると、部屋の奥へと消えていった。
だけどすぐに戻ってきて、また缶ジュースを私に差し出してくれた。